平成28年4月14日。
平成28年4月16日。
震度7の大地震が2回も熊本を襲った。熊本県を震源として、ほぼ九州全域に地震は伝わり、多くの被害をもたらしている。
九州は比較的に大きな地震が少ないイメージがある。記憶を遡って思い出されるのは、福岡県西方沖地震である。それ以外で熊本周辺で起きた大きな地震の記憶はない。
そんな大きい地震が、熊本を含む九州のどこかで発生するかも知れないというような話はほとんど聞こえてこなかった。地震の予測で言えば、はるかに東海地震などの可能性の方が叫ばれていたと思う。
ロバート・ゲラー教授の主張が正しいのか。
東京大学の教授であるロバート・ゲラー氏をご存じだろうか。
テレビ番組などでも見かけるが、しゃべり方が特徴的な、親しみやすい雰囲気がたっぷりの地震の専門家だ。
この先生は地震を研究する世界においては、「異端」とされているようだ。なぜならば、多くの地震専門家が地震の予測について研究する中、はっきりと「地震は予知できない。」と言い切ってるからである。
今回の地震でも思ったが、ゲラー教授の「地震は予知できない。」は正解なんだと思う。少なくとも現代の科学において、地震が予知できたことを見たことがない。
よく言われている東海地震や首都圏の直下型地震などの話は、いずれ起こるかも知れない。でも起こったときに、「予測が当たった。」と言われても困る。
いつ起こるか分からないのでは、役に立つ予測とは言えない。
地震予知ができるようになったとしたら。
今後、地震のメカニズムが解明されて地震の予測ができるようになったことを想像してみた。
かなり前の時点で、特定の地域に大きな地震が起きることを予知できるとしたら、被災することを防げるようになるだろう。
しかし、それが数時間前や1日前だったりしたら・・・
予測された地域でパニックが起こるのは間違いないと思う。
正直、1週間前に言われても戸惑うことだらけだろう。どこに逃げればいいのか?何を持っていけばいいのか?仕事や学校はどうなるのか?
こういう想像をしてみると分かるが、実際に被災したときに、どのように対応するのかを決めていないことに気付かされる。
ロバート・ゲラー教授が話す「地震の予知はできない。」ということが現時点では真実であると思う。そして、それに続く内容こそが重要なんだと思う。
地震の予知はできない。だからこそ全国で想定外のリスクに備える。
言葉でいうほど簡単なことではないが、地震が起こったときの準備をしておくことがやっぱり一番大切なのだ。そして、どこを避難場所とするのか、何を持っていくのかなど、家族で色んな取り決めをしておくことはすぐに実行すべきだと思う。